【書評・日本】アイヌって?最近読んで良かった本8冊を厳選して紹介するよ

はい、つなぎです。
フランスから離れ本ばっか読んでるところです。
それでこれはいいなああって思った本を8冊紹介します。

目次
1.枕草子 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) おススメ度 ☆☆☆☆☆
2.万葉集 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) おススメ度 ☆☆☆☆
3.すらすら読める方丈記 おススメ度 ☆☆☆☆☆☆
4.「日本の神様」がよくわかる本 八百万神の起源・性格からご利益までを完全ガイド (PHP文庫) おススメ度 ☆☆☆☆
5.アイヌ文化の基礎知識 おススメ度 ☆☆☆☆
6.アイヌ学入門 おススメ度 ☆☆☆☆
7.カムイ・ユーカラ―アイヌ・ラッ・クル伝 おススメ度 ☆☆☆☆☆☆
8.美しきアルジェリア 7つの世界遺産を巡る旅 (地球の歩き方GEM STONE) おススメ度 ☆☆☆☆☆☆

1.枕草子 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) おススメ度☆☆☆☆☆

誰でも1度は聞いたことのある枕草子。
けっこう知らないことあるんですね。

学校でやってもめんどくさい文法やら語彙やら覚えるのがいやで内容てきとうだった方も多いのではないでしょうか。

そんな方にはこの1冊。

意外なことを清少納言言っていて面白いですよ。

例えば

pp.35
女も世の中を知ろう-宮仕え礼賛

って段です。

専業主婦disってないか?
って文章がありました。

びっくり。1000年前の女性が専業主婦disってるんのはビックリ仰天でした。

あと、顔を見られちゃいけないってことを何度も言ってます。

すんごい風習ですね。
今の価値観で考えちゃいけないんだろうけども(夫でさえ顔を見れなかった)エグいっす。

子孫繁栄・一族繁栄の為にこういった文化があったんだろうけど…。

ほかにも

pp.46
癪にさわってにくたらしいもの

でアルハラをDisったり、うわさ話大好き人間や知ったかぶり人間もDisってます。

すごいな…清少納言…。

2.万葉集 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) おススメ度☆☆☆☆

万葉集も現代語訳ですらすら読みたいですよね。
この1冊なら古文の知識があまりなくても読めます。

けっこうコラムみたいな解説に味があります。

以下のことばが気になりました。

125ページ
世中を 何に譬へむ 朝開き 漕ぎ去にし船の 跡なきごとし
(現代語訳)世の中を何にたとえようか。港に泊まっていた船が夜明けに漕ぎ去ってしまったあとにはその痕跡さえ残らない、人生もそんなものだろうか。

わたしも以前はフランスに少し滞在したり、日本の地元にも生まれてからいましたが、結局その跡はなにも残っていないんですよね。
人が生きた後その証が残らないのは悲しいですね。

人生もそんななんでしょうか。いかに苦労し歓喜していたとしても忘れてしまうのでしょうか。

3.すらすら読める方丈記 中野孝次 おススメ度 ☆☆☆☆☆☆

小難しいイメージの古典『方丈記』を作家である中野孝次さん(2004年他界されました)が現代語訳付きで分かりやすく解説されています。

『方丈記』は鴨長明が書いたものです。
この鴨長明さんが、面白い人で
簡単にいうと

超エリートの神社の跡取りになるはずだったのに、音楽と詩に夢中になって跡取りになれず、かれの一族も地位を得ることができなかったんです。

また大飢饉や震災にも遭遇し、それをもとにこの『方丈記』を書いているんです。

『方丈記』をまとめると「人生は本当にきっつい。なに起こるか分からないし悩みも苦しみもつきんわ。もう付き合いもなんも辛い。飢餓も震災も言葉にできない。もっと人生を良いものしたい」という感じ。

たとえば、都会でウェイウェイやっている人々に向けて、

「都会で我こそは我こそは!っと見栄を張り大豪邸を建て、権力や地位を威張り散らしている人間も将来は亡くなるしいつ今の状態が失われるか分からない」
といったことを述べてます。

16ページ(二)玉敷の都のうちに、棟を並べ、甍を争へる、高い、賤しき、人の住ひは、世々を経て、・・・
32ページ(七)人のいとなみ、皆愚なる中に、・・・・

訳者の中野さんは、第二次大戦を経験しています。
その当時の出来事が、鴨長明が遭遇した養和の飢饉(1181年)と似ているとおっしゃっています。

養和の飢饉(ようわのききん)は、養和元年(1181年)に発生した大飢饉である。

引用元-Wikipedia

26ページ
『方丈記』を読んでわたしが自分のこととして思い出すのは、1941年に始まり45年の敗戦で終ったアメリカとの大戦中の体験がそれである。その中でわたしは飢えと空襲による都市の炎上とを体験した。だから『方丈記』を読んで何よりもまずわたしが思い浮かべるのは、あの時代の体験である。

人の生きる中でもっともえぐいことを経験したお二方(飢餓や災害⇒鴨長明、戦争⇒中野さん)だからこそ800年の時間の差があっても、分かりあえる部分があるのだと思います。

いまの裕福な日本で生きていると、お二方のようなことばは出てこない。

後世に残していくべき1冊です。

4.「日本の神様」がよくわかる本 八百万神の起源・性格からご利益までを完全ガイド (PHP文庫) おススメ度 ☆☆☆☆

日本の神様を紹介した本です。
A4サイズの大きな紙面に一体(1人?)ずつ神様を紹介してます。
日本で生活したことがあるなら1度は耳にしたことのある神様や神社の名前が出てきます。

地元にそういえばあった神社とか地名の由来がわかります。
量が思ったより多いので、大変ですが飛ばし読みでも十分面白い本です。

5.アイヌ文化の基礎知識 おススメ度 ☆☆☆☆

24ページ
このラッコという言葉はアイヌ語なのです。それからクリスマスになるとサンタクロースがソリを引かせてやってくるトナカイ。これも北欧の言葉だとおもうかもしれませんが、れっきとした樺太のアイヌ語です。お酒を飲む人にはおなじみのシシャモ。これもスサムというアイヌ語からきています。

アイヌ全般に関わる知識をこれ1冊で得ることができます。
はっきり言ってよく分からないアイヌについてざっくり知ることができるのがこの本の良いところです。
たとえば・・・

シカ猟の様子
トリカブトから毒矢を作っていたこと、
一般的に動物を獲って生きていたステレオタイプの強いアイヌ民族であるがそうではないこと
獲った動物は本土と物々交換するために利用されていたこと
植物がメインの食料であったこと
本州とは異なる衣服文化を持っていたこと
食料の保存方法
越冬をする為に豊かな栄養源が必要であったこと
その為当時の本州の人々よりも豊かな食事をしていたかもしれないこと

ってことを知ることができます。
ほかに宗教観や生活観、出産や子育て、冠婚葬祭l遊びや楽器についても紹介しています。

写真がたくさんあるのもいいっす!

6.アイヌ学入門 瀬川拓郎 おススメ度☆☆☆☆

アイヌにまつわるトピックについて驚き事実が分かる本です。
先ほど本よりも細かくアイヌの歴史について学説を用いて説明しています。
今までアイヌについての研究が進んでいなかったため分からないことが多いという著者の苦悩が見えます。

それでも一つ一つ丁寧に調査し推測し調べアイヌについて追求していこうとする著者の姿勢はすごいものです。
これらの情報が900円ちょっとで手に入るってこと自体がすごい・・・。

①アイヌと元(モンゴル帝国)が戦っていた!

56ページ
中国側資料によれば、13世紀には犬のサハリン進出が拡大し、オホーツク人の末裔である現地の先住民ニヴフらとトラブルをおこしていました。そのため先住民が服属していた中国の元は軍隊を派遣し、半世紀近くにわたって元とアイヌは戦いを繰り広げることになります(中村1997)。

②アイヌ語は日本語はまったく違う特異な言語

101ページ
アイヌ語は、日本語とは明らかに異なる言語です。アイヌ語における日本語からの借用語も、日本語における漢語の占める割合や、英語におけるフランス語起源の語の占める割合に比べ格段に少なく、アイヌ語と日本語の間の影響関係はかなり希薄ではないかといわれています。

ほかにも

16世紀にはアイヌの金が日本本州に輸出され、その事実がヨーロッパにも知られていたこと
中尊寺金色堂の金箔には、北海道の日高の砂金が使われていたこと
北海道旧土人保護法という法律が1997年まで存続していたこと

ってことが分かります。

驚きの事実・・。

ただ入門書といえど、学術書なので読むのがきつい・・っとなるかもしれません。

7.カムイ・ユーカラ―アイヌ・ラッ・クル伝 おススメ度☆☆☆☆☆☆

アイヌに伝わる物語を現代日本語でつづった1冊。
11つおはなしが入っているのですが、主人公がどれも動物でどこかほっこりします。
グロテスクな描写もあるのですが、それ以上に動物(神様)や神様たちの人間的な部分に親近感がわきます。

とにかく読みやすいってのが感想です。
というか小学校や中学校の国語の授業でやってもいいんじゃないでしょうか。

①兄弟カワウソが盗みを働くキツネをこらしめる話とか

57ページ
わたし(兄カワウソ)の話をきいた弟が、すっかりふんがいしていうのには、「キツネが病気だとか、キツネの家族が病気で、魚がとれないというなら仕方がない。川上のキツネはからだが丈夫なくせに、働かないでひとの物を盗むとはけしからん。そんな横着者はだんじて許せない!」と大声で怒りました。

②「オレ最強」と偉そうにしていた怪鳥が超巨大なエビの神様にびびって反省する話とか

③「陸ではオレ最強」だと自負していたこれまたカワウソが、守護神と人間に崇拝されるフクロウにこなごなにされてしまう話とか

とっても人情味があります。

ことばで説明されるよりもこういった物語で知ったほうがアイヌの世界観を感じられるかもしれません。

意外にボリューミーです。
おススメの1冊です。

8.美しきアルジェリア 7つの世界遺産を巡る旅 (地球の歩き方GEM STONE) おススメ度 ☆☆☆☆☆☆

アルジェリアの美しい面を紹介してます。

とかくフランスとの独立戦争や植民地支配として、話題に上がりやすいアルジェリア。

日本ではサッカーの強い国として名前が挙がることも。

しかしこの1冊では

アルジェリアの美しい景色や文化をカラフルな写真とともに紹介してます。

ほかにもいくつかアルジェリアに関する本はありますがとかく歴史的文献(それも重要)として書かれています。

部族の名前、政治家の名前、宗教や思想や派閥の名前が入り乱れて分かりにくいです。(日本人からしたら当たり前…)

正直、アルジェリアを知ろうと思っても入りにくい。

しかしこの本ではアルジェリア料理やワイン壁画、各時代の芸術伝統をうまく紹介してます。

ベルベル文化、フェニキア文化、ローマ帝国の文化、アラブ文化、そしてフランスの文化…さまざまな変遷を遂げてきたこの国について知る入門には最適な1冊です。

以上です。

もっと生きやすく。

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