【書評40・フェミニズム・男性学・サラリーマン】日本社会20年以上変わっていないじゃん。根強い男女性役割意識。

男性学入門 おススメ度☆☆☆☆☆☆

この著作出版から20年経って、21世紀も1/4が過ぎようとしているのに、

日本の男女観が本の内容とまったく変わっておらず、悲しい気持ちになります。

ども、つなぎです。

この『男性学入門』、男性をフェミニズムから助けようとか、反フェミニズムとかではなく、

女性の権利擁護、女性学(フェミニズム)が盛んになり、男性が変わらなければ、社会が変わらないという意図のもと、書かれています。

著者が男性だからなのか、日本の男性の弱さや率直に悪い点を指摘されています。

そして、日本人男性を縛り付けている

『男性らしさ』
『他の男よりも優れているか劣っているかという競争』
『性役割意識』
『女性への意識に関する問題点』
『そもそも問題に気づいていない点』

も詳しく紹介しています。

とても分かりやすく、共感できました。

しかし、この本が世に出てから20年以上経っているのに、依然として変わっていない日本社会に

”悲しみ”と”むなしさ”を感じます。

気になった箇所は以下のとおり。

pp.65
企業社会は、男性の感情表現を含めたコミュニケーション能力をさらにそぐことになる。

仕事の上の会話では、無駄や過不足は許されないし、相手に言質をとられないような配慮も必要だ。

他者との深い感情的つながりを表現するようなコミュニケーション能力は、こうして、男性からますます奪われていくのだ。

pp..80
実際、これまで、日本の男たちは、女たちとの関係において、一方では威張りちらしながら、他方ではひどく甘えてきたのではなかったか。

事実、女たちに「たてられて」いることにも気がつかず、勝手に「偉い」つもりでいる男たちが、まだまだ多い。

また、自分自身の個人の中身よりも所属する企業や地位で他人を値踏みしたり、また自分を表現しようとしたりするのも、男の「自立」の足りなさを示している。

pp..81
日本の男たちは、生活レベルでも、精神レベルでも、いくら自立を望もうと、なかなかそうした方向に向かうことができない。

社会福祉の遅れや、労働慣習の問題、利益最優先の企業の倫理・・・・・・、構造化された問題が、男たちを二重、三重に縛っているからである。

なかでも、時間的余裕がないというのが、最大のネックだと、ぼくは思うのだ。

pp..281
女たちが「家庭」に封じ込められ、「社会」からの疎外感を抱いてきたように、男たちは「仕事」に封じ込められ、「家庭生活」や「地域生活」、さらには個人的な友人関係や趣味の世界から疎外されてきたといってもいいだろう。

(中略)

現在、日本の労働者の年間労働時間はだいたい2000時間。欧米の労働時間と比べれば、年間3ヶ月から5ヶ月くらい余分に働いているという計算だ。

おまけに「地獄」とさえ言われる通勤時間の長さや、表向きの労働時間には加算されないサービス残業、夜の接待・付き合い、さらには休日のゴルフ接待の時間などを加えれば、日本の男たちの労働時間および仕事関連時間は、おそらく膨大なものになるだろう。

やっぱり、日本男性を鋭く分析しその特徴を指摘しています。

一読の価値ありかと。

以上です。

もっと生きやすく。

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