【書評46】読み貯めてたので公開していく!




体調ぶっ壊しました。

ここ一年で読んで、感想を書いていたのですが、なかなか発表する機会がなかったです。

ここで一挙放出してしまいたいと思います。

1.街場のメディア論 おすすめ度:☆☆☆☆

マスメディア、とりわけテレビや新聞業界が感じている危機感に対して、ご本人がその業界の人間でもあるので、丁寧に説明している。

資本主義にのまれ、
視聴者も読者も消費者だと勘違いしたことから、大量のクレイマーが生まれた。

本来は、資本主義とは異なる教育や読書に関しても、「提供者」と「消費者」という関係性を創り出してしまった為、
テレビや新聞業界も当たり障りのない、責任者のいない無難な論説しかしなくなった。

出版業界にとって急務なのは、
高額なお金を払ってでも、読みたい・見たいと思う人間を育てることであると
読者は語る。

正直言って、驚いた。
電子書籍が出てきて、インターネットで見るNetflixやAmazonプライム・ビデオやYouTubeが盛り上がってる。
その影響で、既存の新聞や紙媒体の本やテレビが売れなくなったっと思っていた。

でも、それは既存の出版業界やメディア業界の「無責任な体質」「私は被害者、関係ない」という姿勢が引き起こしたものだ。
と著者は言う。

その証拠に、教育というホイホイ変えてはいけない分野についても、あれやこれやと、「被害者」ヅラをして、批判した為、教育もおかしくなってしまった。

なるほど...。

著者の内田樹さんは、とても眼が光ってるなと思った。

そもそも、マスメディアにとって大敵は、「変わらないこと」。

変わらないとニュースのネタにできないし、
まわりもあまり興味をもたないから、
テレビを見ないし、ニュースも見ない。
新聞や雑誌も売れない。

なるほど。

たしかに!

巷では、良くも悪くもいろいろ言われている内田樹さんだが、本書では、的を得ている発言をされているかと思う。

あと、人を納得させる文章を書くのがうまい!

なんか、とんちんかんなことも、内田樹さんに言われたら、信じてしまうかも。(苦笑)。

マスメディア業界(テレビ・新聞・雑誌・本・ラジオ・インターネット業界)を目指す学生におすすめ。

以下、気になった部分を引用します。

第1講

自分の天職なんてわからない。
天職は他者から求められるものである。

だから、今のキャリア教育も意味がない。

第2講

テレビ業界は堕落していて、
自分達に対する危機感がない。

キャスターは、無知であるかのように振る舞い、被害者面する。

第3講

テレビは、視聴者に対して、「私たちは対してただ被害者面して、ありもしない権利を主張し、文句を言うだけでいい」っと喧伝してしまった。
その結果、クレイマーを多く生んでしまった。

PP.71
市民社会の基礎的なサービスのほとんどは、もとから自然物のようにそこにあるのではなく、市民たちの集団的な努力の成果として維持されているという、ごくごく当たり前のことです。
現に身銭切って、額に汗して支えている人たちがいるからこそ、そこにある。

第4講

誰でも言えることを言ってるだけのメディアなんかいらない。
発言に責任者がいて、その人にしか発言できないことがあって、はじめてその発言は意味がある。

第5講

PP.114
メディアが求めているのは安全でも繁栄でもなく、変化。そのことにメディア自身は気づいていない。

PP.118
教育は長い経験を通じて工夫されたものだから、場合によってはなんの役に立つのか教育現場にいる人間にもよく分からない「取り決め」や「約束」がある。
それを現代人の感覚で「よくわからない」から廃止するというようなことはしないほうがあい。

しかし、メディアはその変化しない教育を許さない。
「変化しないもの」はメディアになんの利益ともたらさないから。
だから、メディアは教育制度のうち惰性的なものに攻撃を加え、制度に変化をもたらす見込みがある入力に対してのみ好意的に報道する。

第6講

電子書籍ビジネスと紙媒体の書籍ビジネスは異なる。出版業界は、紙媒体の書籍ビジネスを残す為に、まず、紙媒体の書籍に高額を惜しまない、読書人を数百万、数千万単位で確保することを考えること。

第7講

PP.187
無償で読む無数の読者たちの中から、ある日、そのテキストを「自分宛ての贈り物」だと思うひとが出てくる。著作者に対して反対給付義務を感じて、(返礼しないと、悪いことが起きる」と思った人が出てくる。そのときはじめて著作物は価値を持つ。そのような人が出てくるまで、ものを書く人間は待たねばならない。書物の価値は即事的に内在するのではなく、時間の経過の中でゆっくりと堆積し、醸成されてゆくものだと僕は思っています。

第8講

今遭遇している前代未聞の事態を、「自分宛ての贈り物」だと思いなして、にこやかに、かつあふれるほどの好奇心をもってそれを迎い入れることのできる人間だけが、危機を生き延びることができる。

もっと生きやすく。

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