【書評56】逃げ場所持ってますか?




目次

1:本の紹介

不幸な国の幸福論  著:加賀乙彦 おススメ度☆☆☆☆

2009年初頭に出版された本なので、なかなか、不景気な世の中だったことが分かります。

著者は、1929年生まれの加賀乙彦さん。

内容は、今の日本で生きていく方法っみたいな感じです。

2:逃げられる居場所をどれだけ持っているかが大切

著者は、戦前生まれ(1929年)ですが、

今(出版当時の2009年)の日本の若者はそうとう厳しい状況に追い込まれていると言ってます。

P110
私には、今の日本の子供たちが不幸を背負わされているように思えてなりません。

コンクリートで覆われた国土で、ろくなセーフティネットもないまま、一兆円を超える借金と膨大な数の老人を抱えて生きていかねばならないのですから。

ただ、変えられない環境でへばってしまうのではなく、

仕事や家庭とは異なる別の環境を持つことや、一歩踏み出すことで人生をよくしていけることを

説明してくださっています。

PP.134
半世紀にわたり精神科医としてさまざまな苦悩を見てきましたが、どうも追いつめられやすい人と、そう簡単にはへこたれない人とがいるような気がします。

その違いは、もちろん性格にも起因しますが、それだけではありません。

その人が、日常のなかにどれだけ異なる「場」をもっているかも大きく影響しています。

逃げられる場所を持つことは大変重要です。

それは、学校でも仕事でもどこでもそう。

実際、逃げ場所の数=メンタル回復できる場所の数、だと思います。

みなさんは何個、逃げられる場所を持っていますか?

3:自分は自分・人は人と思うことは、健全な自尊心を育む

私たちは、幼少期からの教育によって、無意識のうちに、大きな競争意識を抱えて生きています。

特にスポーツや受験戦争を経験してきた人にはその傾向が強いです。

でも、自分自身と向きあって、課題を一個一個克服していくよう努めるほうが、

みんなハッピーだし、自己成長につながります。

著者は、勝ち組・負け組が意識される今(2009年当時)の日本において、

自分は自分・人は人と思うことの大切さを話しています。

PP.149
人間には残念ながら、自分より下の存在をつくることで不安や焦りを解消する性向があります。

自分に自信がなく、人と自分を比べて心のなかで優劣をつけている人ほど、いじめという行為に走ってしまう。

しかし、他者との比較や競争、他者からの評価と無関係な「好き」を見つけられれば、

それを核にして少しずつ他者を気にすることから解き放たれていきます。

「自分は自分」と思えるようになり、健全な自尊心が育っていくのです。

PP.154
世界と自分自身をしっかりと見つめて、本当に大切で必要なものとそれほど必要ではないもの、

自分に合っているものと合っていないもの、努力すればなんとかなることと

努力してもどうにもならないことを見極めていく。

そういう広い意味での「あきらめ力」を磨くことが、幸せな人生につながっていくのだと思います。

読む前は、ヒステリックな「日本終わりだー」的な本かと思ってましたが、

まったくそんなことはありませんでした。

今の日本は、決して良い状況ではないけど、その中で前を向いて生きていきましょうっという主旨の本でした。

以上です。

もっと生きやすく。

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